生き方を、デザインする。mitosaya 薬草園蒸留所 Open Dayで見えた世界

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目に入るものすべてが、さりげなくオシャレ。
mitosayaと、その周辺の人々の発信はとにかくセンスが良い。
さりげなくオシャレで、世界観に引き込まれる。だからずっと気になっていた。
この日、実際に目にしたすべてのモノや空間に至るまで、やっぱりオシャレで素敵だった。
ひとつひとつのモノや道具、ささやかな物事も全部、大切にきちんと選ばれて、そこに存在している。そんな確かな存在感で、そこにあるのだ。
このゲートをくぐると、薬草園へと続く石作りの階段がある。
受付にいらした、真っ赤なルージュをひいたご婦人がまた素敵。当日の朝山から切り出してきた材料で作られたという巨大なリース 何気ないサインもオシャレ 空に向かって伸びていくような温室 中には大きな木々が育っていた。
それはもう、そもそも彼らの「生き方」がそういうスタンスなのだと思う。
ただ美しいモノや空間が好きで、自分たちが好きな世界で生きていくことを、当たり前に選んでいる。だから、変な気負いのようなものがない。
さりげないのに、オシャレ。その空気感はとても心地よい。
蒸留所ツアーはまるで小さな美術館巡りのよう。
どうしても実物を見てみたかった蒸留器。
どこか懐かしいような、愛嬌のあるたたずまい。
「道具」というものは本当に美しい、と思う。アーチのかかった入り口のガラス戸が、ドラマティックに中の景色を切り取る。 薄暗い洞窟のような空間に、ずらりと並べられた蒸留酒の瓶。 少しずつサイズやカタチが違う瓶。どれもフォルムが素敵。
ひとつひとつの瓶に下からライトが当たっていて、そのフォルムを幻想的に浮かび上がらせる。
ボタニカルブランデーにかける想いや、mitosayaについて話す江口氏は、ただただ楽しそうだった。もちろん、並々ならぬ苦労や苦悩もあったのだろう。そして、それは今も進行形なのだろう、とも想像できる。それでもきっと、そんな全部を含めた人生を、心から楽しんでいる。
本の世界から蒸留酒の世界、一見全くつながりの見えない世界へなめらかに自身の身を置き換えて、どこまでも「自分らしく」生きていくその生き方の真ん中にあるのは、純粋でたくましい好奇心と、揺るぎない美意識なんじゃないか。そんな気がした。
>>mitosayaの周りの人々がまた素敵!