好きなことに、手間暇をかけてみる。

Daily Column

庭のユーカリが伸びて玄関前のアプローチにはみ出してきたので、枝切りばさみで枝を落とした。
切りたてのユーカリは、良い香りがする。切った枝は、部屋に飾る。
ユーカリは、水に挿したままドライにすると長く楽しむことができる。
花瓶の水を毎日取り換えながら、少しずつ葉が乾燥していく過程も楽しむ。

フランスの人々の日常には「花を飾る」ことがあたりまえに根付いている、という話を聞いたことがある。
そして、「花がいちばん美しい時間はもちろんだけれど、朽ちていくその過程までも愉しむ」という哲学のようなものがある、ということも。
それを聞いてから、花瓶の周りに落ちた花びらや少ししょんぼりとしてきた花も、もう少しそのままにしておこうかな、この姿も美しいな、と思うようになった。

我が家の庭にはたくさんの植物が育っている。
庭は私たち家族にとって大切な生活空間の一部。

季節ごとにそれぞれの花が咲き、実がなって、癒しと喜びと自然の恵みを分け与えてくれる大好きな庭。

でも、それだけじゃなくて。
木々は成長するし、葉は落ちる。花だって時期が終われば枯れていく。
虫もつくし、病気になったりすることもある。雨が降らなければ水やりも必要。夏の暑い時期なんかは毎日。雑草だって放っておけばどんどん増える。

自分自身にも植物にも心地よい空間をキープするためには、それなりに手間暇をかける必要がある。

春先には毎年出てくる新芽の間抜きをし、春から夏にかけては伸びすぎた枝を払い、水をやり、花ガラを摘み、増えすぎた雑草をぬき、虫対策。
秋から冬にかけては落ち葉を掃いて、その落ち葉で春に向けて腐葉土を仕込む。

日々のルーティーンの中に含まれる「庭仕事」に手間暇をかけるのは、単純に好きだから。時間もかかるし、労力だってそれなりにかかる。それでも庭仕事にはいつも小さな発見や満足感があって、ちょっとした幸福感で満たされる。

そうやって手間暇かけて、小さなあれこれを与え合って、支えあって、私たちは生きている。いつもありがとう。そんな優しい気持ちになれるのだ。

大げさかもしれないけれど、手間暇かけて丁寧に真剣に向き合うと、何とだって心が通わせることができるんじゃないかな。
そうであればいいな。

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